ベーゴマ その4

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こ、これは・・・かずちゃん得意のガッチャだ~!

ガッチャは、普通の木ゴマ遊びでもよく見られるが、先に回っているコマの上から叩きつけるように新たなコマをぶつけて、敵ゴマを粉砕する技である。ベーゴマの場合はベーゴマ自体が割れたりする事はないが、その激しい衝突は、ベーゴマの醍醐味をたっぷり感じさせてくれる。(実際に火花が出るときもあります。)】

かずちゃんのガッチャは見事に決まり、のりちゃんのベーゴマをあっという間に吹っ飛ばしてしまいました。今日はのりちゃんのツッケン、かずちゃんのガッチャと、次々に得意の必殺技が飛び出し、それが見事に決まっています。

「買った!」と、ボクは次の勝負を買って出ると、男巻きにしたベーゴマをサッと構えました。ここまできれいに決まる技の応酬を見せられては、黙ってはいられません。

この構えは・・・あのウルトラマンがスペシューム光線を放つ時の構えに似ている・・・。ベーゴマを持った右腕を縦に、左腕をその内側で横に添えると、ベーゴマを頂点にした十文字が出来上がりました。そこから左ヒザが地面につくように身体が沈みこむと同時に、ベーゴマが目にも止まらぬスピードで放たれました。

ああ・・・これぞ、ボクがあみ出したオリジナルの必殺技、南十字星ひざ落としだ~! きよしちゃ~ん!技もネーミングも震えが来るほどカッコいい~~!!! と思っていたのはボクだけだったかもしれませんが・・・。

南十字星がキラリと輝き、そこから放たれたボクのベーゴマは、ギュイーンとうなりを上げながら鋭い刃を傾けて、ゆっくり右周りに廻り始めた。そのベーゴマの超高速回転は、ベーゴマの重心を寸分も違えず、針のように尖ったケツを中心に回っていることが誰の目にも明らかである。

もう、勝負はどうでもよかった・・・南半球でしか見ることができない南十字星に想いを馳せて、ボクのベーゴマは何十年という時間と空間を超えて、眩しいくらい美しく回っているのでありました・・・。

その眩しさにふと我に返ると、川口の(株)日三鋳造所で10個のベーゴマを手に入れた帰りの小さな公園のベンチでした。ボクはゆっくりと立ち上がるとリュックにしまったベーゴマを握り締め、再び歩き始めました・・・。

 

喜世志ファーストアルバム「僕が見ていた空」第六景から

『ベーゴマ』

 

負けて取られた ベーゴマに

半べソかいて サヨナラ云った

勝負の厳しさ 知ったのは

あれはここのつ 夏休み

鼻タレ小僧に ガキ大将

いつも赤チン 塗っていた

ヤスリで削った ハリケツで

ブンブンまわれ うなりを上げて

刃傾け 襲い掛かれ

ツッケン、ガッチャでイッコーチ

 

女巻きやら 男巻き

かぶせナマリに 色を付け

南十字星 ヒザ落とし

技の名前は「良かったけけれどなあ・・・」

鼻タレ小僧に ガキ大将

手足真っ黒 デカモグラ

野球のボールは 山なりだけど

ベーゴマ ブンブンうなってくれた

ハリケツとがらせ 襲い掛かれ

ツンドコ、ゼンガでイッションベ

 

 

 

 

 

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このページは、KIYOSHIが2008年7月 5日 08:49に書いたブログ記事です。

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